安倍晋三首相は、25日~26日の土日、特段の公務を入れず自宅で過ごした。首相動静をみると、新型コロナウイルス感染拡大が深刻化してから、首相が週末に「連休」するのは久しぶりだ。この4連休も、24日に官邸でコロナをめぐる協議に臨んだほかは休んでおり、国のトップが1勤3休という「優雅」さだった。

東京都の小池百合子知事は4連休中の不要不急の外出自粛を要請しており、それを守った格好だが、現場では多くの人が休日返上で対応に当たった。首相は通常国会閉会後、1カ月以上記者会見も開いておらず、新規感染者が全国的に増加している深刻な状況についても、説明していない。24日に、報道陣の問い掛けに短く答えただけだ。

コロナ対応の個別の説明は、菅義偉官房長官や西村康稔経済再生担当相に、大混乱の「Go To トラベル」も、赤羽一嘉国交相に丸投げ状態。「トップの顔が見えない」と野党から批判され、自ら発信すべきとの声は強まっている。

関係者によると、首相は当初4連休中に山梨県内の別荘での静養を模索したとされるが、結局見送られた。永田町では首相の「体調不安説」も、うわさされる。先の見えないコロナとの闘いの中、先頭に立って対応する姿をみせられるのか、首相の本気度があらためて問われている。