新型コロナウイルス、インフルエンザだけでなくノロウイルスも流行期を迎えている。ノロウイルスによる食中毒や感染症は例年11月から発生件数が増加するため消費者庁は2日、注意喚起を発表した。厚生労働省は「1年を通して発生はみられるが、11月ぐらいから発生件数は増加、12月から翌年1月がピークになる傾向」としている。

ノロウイルスにはワクチンや効果のある抗ウイルス剤はない。昨年は全国で発生した1061件(1万3018人)の食中毒でノロウイルスによる食中毒は212件と全体の約20%。感染者数は6889人と全体の52・9%を占めた。

感染経路には感染者の嘔吐(おうと)物や便、感染した人が調理などをして汚染された食品を食べたことなどがある。厚労省では「食事前、トイレの後、調理前後はせっけんで手をよく洗い、流水で十分に流す」ことや調理器具の消毒などの予防策をホームページで紹介している。【大上悟】