東京都は12日、有識者を交えた「新型コロナウイルス感染症モニタリング会議」を都庁で行った。新規要請者数は週当たり1400人を超え、接触歴等不明者数も大幅に増加傾向。国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長は「急速な感染拡大の始まりと捉え、今後の深刻な状況を厳重に警戒する必要がある」と分析した。感染状況に関する4段階の警戒度に関しても協議し、高い方から2番目(オレンジ)を維持はしたが「赤に近いと思っている。その空気は共有されている」と、もっとも高い警戒度に近づいていることも示唆した。

出席した小池百合子知事は会議後に取材対応し、今冬の拡大防止に向けて「感染対策 再徹底」をあらためて掲げた。(1)マスク、手洗い、3密を避ける(2)こまめな換気の心掛け(3)ドアノブやテーブルなどの共有部分の消毒を3本柱として挙げ、「ここが正念場」と気を引き締めた。

また、在留外国人への徹底に対しても「文化の違い、言語の違いなどで伝わっていないところもある」と懸念する。「ネパールのコミュニティーでお祭りがあると聞いております。優しい日本語であったり、いろいろな言語を含めた、きめ細かい対応をしていきたい」。多言語での感染対策徹底呼びかけにも努める意向を述べた。