千葉県の森田健作知事(70)は12日の定例会見で、来春の知事選に出馬せず退任すると正式に表明した。

09年に初当選し、現在3期目。「多選はよくない。前回の選挙で3期目は私の集大成になると有権者の皆さんにお願いした。人間、情熱はそんなに長く続かない」と述べ「任期満了まで最後の“青春力”で頑張りたい」と力を込めた。

国会議員時代から親しい菅義偉首相と9月、10月に面会。「『もう1期やったらどうだ? また俺が応援に行くぞ』と言われましたが私の考えを伝えた」という。菅氏は「まあそうだな。森田さんらしくスパッとやれよ」と述べたという。

前回選挙で森田氏を支援した自民党県連が擁立を進めた鈴木大地前スポーツ庁長官(53)が出馬を断念した件については、「99%大丈夫と聞いていた」と明かし驚きをみせた。その上で「千葉にふさわしい人を選んでほしい。私はアクアライン通行料800円が実現できなければ1期で辞めるつもりだった。立候補者の皆さんには『これに命を懸ける』ぐらいのものを出して欲しい」と述べた。

政治家転身前に結婚した妻の美子(よしこ)さんからは「私は政治家の人と結婚したんじゃない」と言われてきたといい「今回そういう意味では、『本当に良かった』と言っていましたが、『任期満了までは千葉県民のために120%頑張って』とお尻をたたかれました」と笑顔で話した。【沢田直人】