大阪府の吉村洋文知事(45)が2日、府庁で取材に応じた。

新型コロナウイルスの感染者急増で、府内の医療提供体制が逼迫(ひっぱく)している1つの要因として「大阪では比較的、元気な高齢者の方が感染し、重症化しているケースが多い」との分析結果を明かした。

府内では1日、重症者が新たに12人増え、計125人となった。府が確保した重症用206床の使用率は60・7%で、独自の状況判断基準「大阪モデル」で赤信号が点灯する70%に迫っている。

これまでの分析結果では、府内の重症者の80%以上が60歳以上の高齢者が占める。高齢者の重症者の約10%が高齢者施設で感染し、重症化した。一方で高齢者の重症者の約75%が感染経路が不明だった。

また吉村知事は1日夜、新たに設置した重症者用の臨時施設を稼働させるため、全国知事会と関西広域連合に看護師計40人の派遣を要請した。全国知事会などからは「できるだけ協力して対応したい」との返答があったという。