藤井聡太2冠(18)が今年、「3冠」を達成した。CS番組「囲碁・将棋チャンネル」で12日放送された、「第28期銀河戦」決勝で糸谷哲郎八段(32)に97手で快勝した。中盤から攻めをつないで押し切った。棋聖、王位のタイトル奪取に続き、テレビ棋戦でも初優勝を果たした。「(銀河戦は)初めての決勝で多少緊張はあった。局面が進むにつれて落ち着いて指せた」という。

Cブロック6回戦スタートの藤井は、初戦で出口若武四段を下すと、中村修九段、森内俊之九段、郷田真隆九段、稲葉陽八段、羽生善治九段を撃破。16人による決勝トーナメントの初戦で増田康宏六段との激戦を制した後は、準々決勝で永瀬拓矢王座、準決勝で木村一基九段も破り、一気に頂点へと駆け上がった。

銀河戦は持ち時間各15分、ほかに1分単位で合計10回の考慮時間があり、切れたら1手30秒未満で指すという「早指し」のテレビ棋戦。「これまで結果が出ていなかった。優勝を機に成長できるように精進していきたい」と話した。

この棋戦の10代での優勝は初めて。これまでの年少記録は、第13期に渡辺明竜王が達成した21歳だった。