和牛を肥育する“高校牛児”が取り組み内容と枝肉品質を競う「第4回和牛甲子園」(JA全農主催)がオンラインで開催され、水沢農(岩手)が奮闘した。

「取組評価部門」では優良賞。昨年度は王者となった「枝肉評価部門」でも優良賞と審査員特別賞を受賞した。卒業後は肉牛の繁殖農家に勤めることが決まっている佐藤翼さん(3年)は「目標としていた総合最優秀賞は逃してしまったけれど、2頭出した『白清3号』が優良賞、『陸助号』が審査員特別賞を取れたので、来年につなげてほしい」。高校野球と同じく“悲願の優勝旗白河越え”を後輩たちに託した。

今回は牛のストレス軽減をテーマに掲げてきた。「牛舎の敷料をフカフカにすると肉質につながる」と地元関係者の助言を受け、おがくずを約25センチの高さまで敷き詰める形式に変更。餌も酒かすやトウモロコシなどを与えて脂肪の質につなげた。「バラの厚さなども評価していただけた」と高品質の岩手の和牛育成に幅を広げた。

東北勢では8校が出場。初出場の村山産(山形)は「取組部門」で優良賞を受賞した。【鎌田直秀】