大阪府の吉村洋文知事(45)が29日、大阪府庁で取材に応じ、府内の新型コロナウイルスの感染者数急増を受け、「第4波に入った」との認識を示し、「まん防(まん延防止等重点措置)適用を国に申請していく」と述べた。

また吉村知事は立憲民主党の枝野幸男代表(56)の28日の発言にかみついた。枝野氏は、松山市内で記者会見し、新型コロナウイルスの感染再拡大が広がる宮城県と大阪府に緊急事態宣言を再発令すべきだとの考えを示し、「大阪は時期尚早のタイミングで自ら(緊急事態宣言の)解除を求め、宮城県は(飲食店支援策の)『Go To Eat(イート)』を地元で独自に進めていた。それぞれの知事の責任は重たい」と批判した。

この発言に対し、吉村知事は「枝野さんのおっしゃってることはコロナをうまく政治利用している場合が多い。あまり取り上げる必要はないと思っている」と不快感を示した。

さらに「報道では大阪と宮城を挙げているが、感染の状況を見たら、沖縄や兵庫も厳しい状況になっている。全国の他のエリアでも厳しい状況がある中で、あえて大阪と宮城。よくあるパターンだが、立憲民主党はコロナをうまく政治利用して、批判の材料にしている」と述べた。

大阪の感染状況について「客観的に分析しても、ここ数日で感染が急激に増えている。いつ感染したのかというと、3月の中旬ぐらい。15日以降という状況。仮に3月7日に(緊急事態宣言を)解除しても同じ問題が生じていると思う。3月中旬から4月上旬の人が多く動く時期は感染が拡大する可能性が高いと申し上げている。批判にはまって増えている状況だが、増えている状況に対してどう対応していくかが重要」と説明した。

さらに、「緊急事態宣言は入り口と出口が難しい。解除すれば必ず(感染者数増という)この問題にぶち当たっていく」と強調した。