トランプ前大統領が30日、自身の公式サイトを開設したことが明らかになった。

第45代大統領にちなみ「45office.com」と題されたサイトのトップページには、大統領時代にホワイトハウスで撮影された数々の写真や記者会見の様子、エアフォースワンに乗り込む姿、米兵と撮影した写真にメラニア夫人とのツーショット、そしてさらには北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(当時、現総書記)と握手しようとする写真などが次々と表示され、「トランプ政権の壮大な遺産を維持すると同時に、アメリカ・ファーストの政策を推進することに尽力している」とのメッセージが掲載されている。また、任期中の実績を称賛するページでは、「コロナウイルスによる疾病が中国から到来し、世界中のすべての国を苦しめた時、トランプ大統領は早期に中国とヨーロッパからの渡航を禁止する断固たる決断をしたことで無数の命が救われた」と書かれているほか、メキシコとの国境警備の強化や強硬な移民政策などトランプ政権下行った政策などにも触れている。

サイトには「市民的関与と公的活動を通じて真に素晴らしいアメリカの未来を築くために、あらゆる分野のアメリカの人たちに情報を提供し、教育し、刺激を与えるよう努めています」とつづられており、支持者とつながるためのプラットフォームとしての役割を担っているようで、専用フォームからトランプ氏とメラニア夫人にメッセージを送ったり、イベントへの出席依頼や夫妻からのメッセージもリクエストできるようになっている。

今年1月に首都ワシントンDCで起きた連邦議会議事堂襲撃事件を受けてツイッターなど各種ソーシャルメディアから締め出されていたトランプ氏にとっては、今回新たなサイトを立ち上げたことで再びネットの世界に復帰した形となった。トランプ氏のSNS復帰をめぐっては先日、トランプ氏の顧問がFOXニュースの番組で自身の新たなプラットフォームを立ち上げて2~3カ月以内にSNSに復帰するとの見通しを語っていた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)