囲碁の史上最年少プロ、仲邑菫二段(12)が27日、東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で打たれた第46期棋聖戦Cリーグで溝上知親九段(43)に敗れ、リーグ初戦は黒星スタートとなった。

棋聖、名人、本因坊の3大棋戦で挑戦者決定リーグに在籍したこともあるベテランに194手までで、白番(後手)中押し勝ちを許した。

今月6日の同予選トーナメント決勝で仲邑は鳥井裕太三段(27)を倒し、公式戦初のリーグ入りを果たした。12歳2カ月4日での達成は、5月3日に福岡航太朗二段が達成した15歳4カ月11日の最年少記録を大幅に上回る。

井山裕太棋聖(31)への挑戦権を争う棋聖戦はS、A、B、Cリーグの4段階制。リーグ戦を行い、各リーグ優勝者とSリーグ準優勝者が勝ち抜き戦で挑戦者を決める。第40期からこの制度となった。

最下級のCリーグは32人による5回戦制。今期は仲邑のほか、藤沢里菜五段(22)、謝依旻(しぇい・いみん)六段(31)と3人の女流棋士をはじめ、二十四世本因坊秀芳(石田芳夫九段=72)、小林覚九段(62)らタイトル獲得経験のあるベテラン、福岡らの若手が在籍する。3勝すれば残留できる。2回戦からは同星同士で対局し、3敗した者から順番に姿を消す「ノックアウト方式」。リーグから陥落した16人は、次の期にFTで再度、戦う。

女流棋士が在籍したのは第40期の鈴木歩(1勝3敗)、第44期の謝(3勝2敗)と上野愛咲美(1勝3敗)、第45期の謝(1勝3敗)と上野(3敗)。前々期に謝が残留しているだけだ。厳しいサバイバル・リーグで仲邑が生き残れるのか注目だ。