岸田文雄首相は20日、熊本県の阿蘇山で噴火が起きたことを受けて、自身のツイッターを更新し「首相官邸や気象庁などの最新情報で警戒をお願いします」と、呼びかけた。

首相はこの日、19日に北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けた対応に当たるため、途中でキャンセルした衆院選の応援演説を、兵庫県から再開。昼すぎまでに県内2カ所で街頭演説した。この後、地元広島県に入る予定だ。この日の首相遊説の日程は、変更されない見通しだという。

広島入りは首相にとって、今月4日の首相就任後、初めての「お国入り」という、メモリアルな機会でもある。

前日は、首相と松野博一官房長官の「岸田官邸」ツートップが、2人とも遊説や選挙活動で東京を離れていたことが発覚。首相は秋田県入りを取りやめて帰京し、松野氏も地元千葉県から東京に戻ったが、首相らの危機管理意識の乏しさを批判する声が、野党などから相次いだ。

そのためか、この日、首相がSNSで警戒を呼びかけた行動について、国会関係者は「前日の教訓、反省ではないか」と指摘した。

首相のツイッターには「阿蘇山の噴火に伴い官邸に『情報連絡室』を設置し、情報収集をしています。状況に変化があれば随時報告が入る体制を取っています」などの言及もあった。