立憲民主党の枝野幸男代表の辞任表明を受け、ドキュメンタリー映画「なぜ君は総理大臣になれないのか(なぜ君)」(昨年6月公開)に登場した小川淳也衆院議員(50)が2日、特別国会後の代表選への出馬意欲を明かした。「なぜ君」公開に加え、10月31日投開票の衆院選では香川1区で自民党の平井卓也前デジタル相に勝って当選。全国的な知名度が高まっているだけでなく、党内では次期代表候補に推す声もある。

高松市の香川県庁で衆院選当選証書を受け取り後に取材に応じ、「かねてから申し上げている通り、私の決意、腹は固まっております。ただ1人で出来ることではありませんので、最低でも20名の賛同者となる同志を、現実に得られるかどうかを丁寧に慎重に作業を積み重ねて見通しを持ったうえで、具体的な態度表明に関しては申し上げたい」。推薦人の人選には「今日の今日ですから、具体的な動きは、これからになります」と述べた。

さらに、特別国会での首班指名で誰の名前を書くのかの問いには「自由投票にはならないと思います。党の方針に従います」と答えた。

枝野氏の辞任には「4年前、大混乱の総選挙でしたけれど、今の野党第1党の基軸となる立憲の結党、そして合流などを含めたさまざま躍進や、3度にわたる国政選挙、心から敬意を表し、ご慰労申し上げたい」。衆院選で自身は12年ぶりの小選挙区当選となったが、党としては110議席から96議席へと大きく議席を失った厳しい選挙となった。「運動期間中、地元有権者からの熱意を肌身に感じておりました。このことは本当に感謝申し上げたい。ただ、開けてみて、全国がこんなに冷めていたのかという落差にがくぜんとした。この状況を厳しく受け止め、また今日の枝野代表の辞任も受けて、次世代で何が出来るのかを、真摯(しんし)に考え、取り組むことで、皆様の誠意に応えたい」。世代交代を含めて、党の中心として引っ張る意志も示した。今年12月には今回の衆院選を描いた続編「香川1区」が公開予定だ。