立憲民主党の代表選(30日投開票)は24日、前半戦を終えた。逢坂誠二元首相補佐官、小川淳也元総務政務官、泉健太政調会長、西村智奈美元厚生労働副大臣の4氏が立候補した。この日はインターネット番組での討論会に臨み、これまでも全国で街頭演説を行っているが、いまひとつ盛り上がりに欠ける印象だ。

閣僚経験や党執行役員を長く務めるなどの知名度の低さに加え、討論会では共産党などとの野党共闘の今後についても具体的な方針が示されないなど論戦に熱気を帯びず、低調なイメージはぬぐえない。

9月の自民党総裁選と比較しても地味だ。候補者数は同じだが、自民党の方が経済対策や外交・安保、森友学園を巡る再調査や原発問題などついても突っ込んだ論戦を展開した。一方、立民代表選では、争点の野党共闘に関して各候補の訴えは、ほぼ横並びで、具体的な発信はない。

党幹部の1人は「安全運転だね…。誰が代表になっても今後の共産党との関係は避けては通れない」と批判した。自民党サイドの反応も冷ややかだ。「あまり関心がない。誰がなっても大きな変化は考えにくい」(閣僚経験者)など、複数のベテラン議員も「まずは結果をみて、それから」と高みの見物状態だ。

きょう25日には4氏が、自治体議員とのオンライン公開討論会に臨み、国会議員による期日前投票も始まり、後半戦に突入する。残り6日。決選投票へ向けた水面下の駆け引きが加速する中で別の党幹部は「誰に投票するかは30日の最後の討論を聞いてから」と決めかねている。野党第1党の再生を担う新たな顔を決める論戦の熱気が、どこまで高まるか注目だ。