立憲民主党は30日、泉健太政調会長(47)を新代表に選出した。枝野幸男前代表の辞任に伴う代表選の投開票は臨時党大会で実施され、1回目の投票では過半数の獲得がなく、上位2候補による決選投票に持ち込まれ、泉氏が逢坂誠二元首相補佐官(62)を破った。4候補中、最も若い泉氏だが当選8回と最も多い。「47歳の新しい船長に就任しました。国民のために働く政党として、日本の未来を明るくする政党として、おかしな政治は許さない」などと意欲を示した。

1回目の投票で泉氏が1位、逢坂氏が2位、3位は小川淳也元総務政務官(50)、4位は西村智奈美元厚生労働副大臣(54)となった。国会議員票が8割以上を占める決選投票で、旧国民民主党出身の泉氏は、旧立憲民主党出身を含めた84票と、6割の支持を集めて快勝。党幹部の1人は「旧勢力の維持ではなく、刷新を期待した若手議員の票が流れた」と分析。

野党第1党の再建へ難題山積だ。衆院選前に共産党と、政権交代が実現した場合に「限定的な閣外からの協力」するとの合意について泉氏は「前回の総選挙に向けて交わしたものという理解。現時点で何かが存在しているわけではない」と、見直す方針だが、具体的な言及は避けた。泉氏は国民民主党とは「それなり近い政党」と、連携候補に位置づけたが、野党共闘の在り方については「(衆院選の)総括をし、その中で今後のことは考えていきたい」と踏み込まなかった。

着手が急がれる党役員人事は「逢坂、小川、西村氏には執行部にお入りいただくということを念頭に執行役員会の構成メンバーの半分を女性に」とノーサイド、挙党一致を掲げた。正念場となる来年夏の参院選をにらみ、泉新体制の立憲民主党は12月6日に召集される臨時国会に臨む。【大上悟】