年末の風物詩「現代用語の基礎知識選 2021ユーキャン新語・流行語大賞」の表彰式が1日、都内で行われ、トップ10に「黙食」が選出された。

【2021流行語大賞】年間大賞はリアル二刀流/ショータイム/まとめ>

今年1月、福岡のカレー店「マサラキッチン」店主、三辻忍さんが店舗のコロナ感染防止対策を呼びかけるために掲示、発信した言葉でもある。登壇して表彰状を受け取った三辻さんは「『食事中にマスクを外した時に、会話を出来るだけ避けて、お静かにお願いします』ということを説明する時に、長い言葉を要する矛盾もあった。なんか良い方法はないかなと、パッと視界的に理解していただける言葉はないかなと思った時に、強い言葉で反発があるかと思ったのですけれど、意外にも受け入れられた」と明かした。現在も店舗内の各テーブルやカウンターの仕切りに掲示しているが、「最近は感染者数が減ってきたこともありまして、今は小声での会話はOKにしている。ちょっとずつ段階的にクリアになって、今まで通り、おいしい食事と楽しい会話をセットで楽しめる日が来れば良い」と願った。

コロナ感染防止対策から、黙浴、黙乗などの黙○が話題となり、文字通り黙って食べること。会食する際には、食べるとき以外はマスクを着用するマナーも注目された。

選考理由は以下の通り。

「マスク会食」が呼び掛けられ、1回1回外す人VS外しっぱなしの人の一触即発の危機を回避したのがこの言葉。「黙々と食べる」から黙食。ポスターを掲示して呼び掛けた飲食店が話題になったことでコロナ禍の食事のマナーが定着した。飲食店も無言で飲食すればサービスの品を提供するなどで黙食を促進、お客もSNSで会話するなどで応えた。居酒屋、レストランだけでなく、大学の食堂、小学校の給食でも取り入れられ、アクリル板にさえぎられ、1人で前だけを向いて食事をする寂しい日々はまだまだ続く。コロナを気にせず会話も楽しみながら外食出来る日が待ち遠しい。