自民党の星野伊佐夫新潟県議(県連元会長)は20日午前、泉田裕彦衆院議員(比例代表北信越ブロック)が10月の衆院選で星野氏から裏金を要求されたと主張している問題を受け、県連に離党届を提出した。

新潟市内で記者会見した星野氏は「2017年の衆院選で周囲の反対を押し切って新潟5区から泉田氏を擁立した責任がある。一連の問題で党に迷惑を掛けた」などと説明した上で、泉田氏の主張について改めて「作り話」と否定した。

泉田氏は星野氏の除名を要求しており、泉田氏も新潟5区の長岡支部から「愛党精神に欠ける」などとして同区支部長を差し替えを求められている。県連は、第三者の弁護士による両氏からの意見聴取を行い、星野氏の離党届を受理するかどうかなどの処遇を年内に判断する。

泉田氏は3日、衆院選前の9月に、星野氏の自宅を訪れた際の、やりとりを録音した音声データを公開した。音声データには星野氏とされる人物が、「とにかく必要経費を早くまこう。もう余裕がない。今だ。今でも遅いくらいだ。ここに2000万や3000万出すのに、もったいながったら人生終わるよ」などと話している。

泉田氏は「(星野氏が)裏金については再度、否定しました、との会見だった、と承知しています。(星野氏は)話が二転三転しています。それに加えて、今回、私が発言していない内容を持ち出して、事実無根と言うのは、本当にあきれます」などとコメントした。両者の主張は食い違ったまま、平行線をたどり、泥沼状態が続いている。