将棋のプロ棋士による初の東西対抗団体戦、「SUNTORY 将棋オールスター 東西対抗戦2021」(準公式戦)が26日、都内で公開対局として始まった。

日本将棋連盟の所属棋士が東軍(東京本部所属)と西軍(関西本部所属)に分かれ、選ばれた各5人が初手から1手30秒で戦う。第3局を終えて、西軍が3連勝して早々と優勝を決めた。

第4、第5局の開始前には東軍、西軍、それぞれの参加棋士により「おすすめ将棋メシ」「2022年に挑戦したいこと」をテーマにトークショーが行われた。最初に出演した東軍では、羽生善治九段(51)と永瀬拓矢王座(29)が挑戦の中で「ダイエット」と表記した。「体重が増えると正座がきつくなる。年の始めに言うと典型的な失敗例に終わるのが、年の終わりに言っておきます」と話した。

西軍では、将棋メシで藤井聡太竜王(19)が開西将棋会館(大阪市)1階にあるレストラン「イレブン」の「バターライス」を推奨した。「本当は珍豚美人(チントンシャン)と書きたかったのですが、漢字が分からなくて」と笑った。キノコ類が苦手で最初は除いてもらっていましたという。「最近は自分で何も言わなくてもマッシュルームを抜いてくれています」と会場を笑わせた。

また、挑戦したいこととして「チェス・プロブレム(チェスの局面と解答条件が示される問題)」を挙げた。息抜きや趣味で始めたが、「自信がついたタイミングで、大会にも出場してみたい」と語った。

団体戦の対局は、第1局で後手の澤田真吾七段(30)が戸辺誠七段(35)、第2局で先手豊島将之九段(31)が横山泰明七段(41)、第3局で後手古賀悠聖四段(20)が永瀬拓矢王座(29)をそれぞれ下した。

現在は第4局の藤井聡太竜王(19)対佐藤秀司八段(54)、第5局の羽生善治九段(54)対稲葉陽八段(33、いずれも前が先手)が行われている。

東軍は羽生、永瀬、佐藤、横山、戸辺。西軍は藤井、豊島、稲葉、澤田、古賀。