21日夜、東京都豊島区池袋のホテルの客室でさいたま市南区の職業不詳今野勝蔵さん(82)の遺体が見つかった。警視庁によると、今野さんはベッド横の椅子にのけ反ったような状態で腰掛け、血を流して倒れていた。胸に長さ約3センチ幅1センチ、右太ももに長さ約3・5センチ幅1・5センチの刺し傷があった。警視庁捜査1課は、強盗殺人事件として池袋署に捜査本部を設置した。

警視庁によると、今野さんと一緒にいたとみられる20代の女を22日朝、八王子市内で確保した。事件後にホテル付近で20代の男2人と一緒に行動する姿が防犯カメラに写っており、この2人もそれぞれ市内で確保した。警視庁は女を殺人の疑いで逮捕する方針。男2人も女の逃走を手伝ったとして犯人隠避容疑で逮捕する方針を固めた。

捜査関係者によると、21日午後8時10分、今野さんと女が一緒にホテルにチェックインし、約1時間後に女が1人でチェックアウトしていた。その後、午後9時46分に公衆電話から女性の声で「『やばいから来て』と友人からLINE(ライン)が入った」と匿名で110番があった。ホテルの部屋番号も伝えてきたという。通報を受けた池袋署員が現場で今野さんの死亡を確認した。現場はJR池袋駅から北西約500メートルのホテルやビルが立ち並ぶ一角。