立憲民主党の泉健太代表は25日午前に日本最大の労働組合・連合の芳野友子会長と連合本部で会談をし、国民民主党が2022年当初予算案に賛成したことについて芳野氏から「内容や立場に賛同ということではなく、説明として理解をした」と示されたことを明らかにした。

芳野氏は国民民主党の玉木雄一郎代表は24日に会談し、ガソリン税を軽減するトリガー条項の凍結解除に向けて予算案に賛成したことなどの説明を受け、「連合としては予算案に反対していない」と理解を示すなど、両者の対応に温度差を感じさせた。

泉氏は27日の党大会で発表する活動方針の中で、今夏の参院選で「32の1人区で野党の候補者調整を図る」とした。昨年の衆院選で選挙協力した共産党を含めた野党間で「一本化を最大限、図っていく。候補者調整を進めていく。ある意味、それに尽きる。連合もそこは齟齬(そご)がないものと理解している」などと強調した。

泉氏は予算案に賛成した国民に対して「事前の説明も現在に至っても真意や、自民党とのやりとりの説明も受けていない。どういった信頼関係を考えておられるのか問われる。新たな動きをした方(国民)から説明していくのが普通」などと不快感をあらわにした。

泉氏が「兄弟政党」と連携を期待する国民とは溝が生じ、日本維新の会とは政策面などで共に反発し、距離を置く。共産との協議も泉氏が「白紙」としたままで公式協議は開かれていない。野党第1党である立民の孤立感が高まっている。