れいわ新選組代表の山本太郎衆院議員(47)が15日、都内で記者会見を開き、衆院議員を辞職し、この夏の参院選に出馬することを発表した。山本議員は昨年10月に衆院選に比例東京ブロックで当選し、現在1期目の任期途中だった。

質疑応答では、衆院議員を全うしながら魅力的な他の候補を立てるのが正攻法ではないか、という指摘に対して、ボルテージを上げる場面も。「質問いただいたことについて、決して記者さんを責めている訳ではないです」と前置きし、「(国会や政府に)危機感なさすぎないか、ということなんですよ。焦っているか、ってことなんですね。岸田さんが総理になり、参院選を前にして、この通常国会において審議されるものに、ほとんど対決法案がない」と、国会の状況を説明。また各党のスタンスについて「波静かなまま、選挙に行きたい、マイナスの影響を与えないまま、選挙に行きたい」と推測した。

山本議員はさらに「経済の基本の基もやらず。資本家のための政治を何十年も続けている」「統計偽装しまくっている国って他にあるんですか。公文書改ざんされて当たり前。国として壊れているんだよってことです。このまま岸田さんみたいな静かな雰囲気で進むかと言ったら、そんな甘い話はない」とヒートアップ。「ロシア、ウクライナの間で戦いがありますが、当然次のラウンドで東アジアに移ってくる可能性がある。私はここに資本家の意思が入っていると思う」と有事についても触れると「ずいぶん波静かじゃないですか、国会の中。政党が危機感持っているかってことですよ、戦う気あるのか、権力奪取する気あるかってことですよ。イヤですよ僕だって議員バッジ外すの。国会議員であることとないことで、発言権変わりますもん。居心地悪いワケじゃないですよ、忙しいけど。国会議員やりがいあるし。バッジ外さないで発言しながらってことも考えられるけど、それじゃ間に合わないよって」と荒々しい声で主張した。その後は冷静な表情に戻り「この怒りは皆さんに対してではないです。ごめんなさい、声荒げちゃって」と陳謝した。

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山本議員は午後に細田博之衆院議長に宛てた議員辞職願を、衆議院に提出した。会見ではれいわの比例名簿次点で、繰り上げ当選候補となる櫛渕万里氏(54)を紹介した。

俳優、タレントから転身した山本議員は13年の参院選で初当選。19年4月にれいわ新選組を旗揚げし、同年7月の参院選に比例区で出馬したが、比例特定枠を使い、重度の障がいがある新人2人を押し上げ2議席を獲得したものの、名簿順3位で出馬した山本氏は落選していた。この選挙で政党要件を満たし、党代表となった。