将棋の最年少5冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=19)が22日、名古屋市の複合商業施設「ミッドランドスクエア」25階に新設された名古屋将棋対局場で指された第81期順位戦A級の初戦で、佐藤康光九段(52)を破り、白星発進した。新設された地元の対局場で記念すべきA級初勝利となった。

名古屋将棋対局場のこけら落とし対局となった一戦は藤井の先手番で、戦型は後手向かい飛車の対抗形となった。夕食休憩後、本格的な戦いが始まり、藤井がリードを少しずつ広げる横綱相撲で寄せ切った。

順位戦最上位のA級は10人が総当たりで、挑戦権を懸けて争う。今期、藤井が挑戦権を獲得し、来年4~6月に開催予定の名人戦で渡辺名人から名人位を奪取すれば、谷川浩司17世永世名人の21歳2カ月の史上最年少名人獲得記録を更新する。【松浦隆司】