今夏の参院選で初当選した、れいわ新選組の天畠大輔参院議員が9日、参院政治倫理・選挙制度に関する特別委員会で質問を行い、2018年の月刊誌への投稿でLGBTなど性的少数者に関して「生産性がない」という内容の寄稿をした自民党の杉田水脈(みお)総務政務官に、撤回と謝罪を求めた。

重度の障がいがある天畠氏は「人の価値を生産性で評価する杉田氏の発言の根底には、やまゆり園事件を起こした植松聖死刑囚と同じ考えを感じる」とも、指摘した。

杉田氏は「不用意に生産性という表現を用いるなど、つたない表現で傷つかれた方がいることは、重く受け止めている」とした上で「寄稿で、障がいを持つ方や高齢者や病気を抱えている方を差別するような表現や言及は、一切していない」と訴えた。天畠氏は「あなたが発した言葉は恐怖を植え付ける」「『重く受け止める』ことと撤回、謝罪は違う。撤回と謝罪が必要だ」として、あらためて撤回と謝罪を求めた。

杉田氏は、寄稿内容が植松死刑囚と同様の考えと指摘されたことについて「そういう考えは一切ない。植松死刑囚と私が同じだという意見を持つ方がいるのは、私自身、残念に思っている」と述べた。その上で「これからも、障がいを持つ人にしっかり寄り添い、皆さんが生活できる社会の実現のために頑張っていきたい。まだまだ努力が足りていない。これからもしっかり頑張ります」と、答弁した。謝罪や撤回はしなかった。

天畠氏は「口だけにはならないようにしてください」と述べ、質問を終えた。