12日午後5時40分ごろ、大阪府岸和田市の市立桜台保育所の駐車場に止めた車内で、この保育所に通う渕上惺愛(せいら)ちゃん(2=岸和田市)がぐったりしているのを運転してきた父親(33)が見つけ、119番した。惺愛ちゃんは意識不明の状態で病院に搬送されたが、約1時間半後に死亡が確認された。

大阪府警によると、父親は次女の惺愛ちゃんを保育所に預けたつもりだったが「預けることを失念した。車内に乗せたままだった」と説明しているという。車内に約9時間放置され、熱中症で死亡した可能性があるとみて詳しい状況を調べている。

家族は父親と母親と女児3人の5人家族。父親は12日午前8時ごろ、3人の子どもを車に乗せて自宅を出発。長女(4)と三女(1)を市内の別の認定こども園に預けた。この後、保育所に寄って惺愛ちゃんを預けるはずだったが、惺愛ちゃんを車に残したまま帰宅して自宅前の駐車場に車をとめて窓を閉め、施錠したという。

父親は午後5時すぎ、保育所に迎えに行ったが、保育所側から「惺愛ちゃんが来ていない」と言われ、保育所の駐車場に止めた車を確認してぐったりした惺愛ちゃんを発見した。

父親は惺愛ちゃんはチャイルドシートに座らせていたという。

大阪管区気象台によると現場に近い堺市の最高気温は24・1度だった。【寺沢卓】