岸田政権で、いまなお「政治とカネ」をめぐる問題を抱える秋葉賢也復興相は22日の閣議後会見で、閣僚の辞任が相次いでいることへの感想を問われ「本当に残念なことだと思っている。国民の皆さんから信任を得られるように、誠意を尽くしていくことが大事だ」と述べた。

秋葉氏をめぐっては、自身の政治団体が自身の妻と母に地元事務所の賃料を支払っていたことなどが指摘され、国会で野党が追及を強めている。「政治とカネ」の問題では、寺田稔氏が総務相が更迭されたばかり。寺田氏が辞任したことで、今後は秋葉氏に追及が集中し、野党の「標的」になることも予想されている。

秋葉氏は会見で、野党の追及にどう対応するか問われ「予算委員会や復興特別委員会でも、丁寧に説明させていただいた。これからも、ご納得いただけるように丁寧に説明させていただきたい」と話した。

ただ「丁寧に説明」しても、野党の追及は続いている。自身の説明責任のあり方についても問われたが、「丁寧に説明することで説明責任を果たしていくことなんだろうと認識している」と述べ、「丁寧な説明」を繰り返すにとどめた。

岸田政権では、この1カ月で「辞任ドミノ」が3閣僚に及び、首相の政権運営に大きな打撃を与えている。与党内には、秋葉氏にも「辞任ドミノ」が及ぶようなことになれば、岸田政権はさすがにもたなくなるのではないかと、強い危機感が出ている。【中山知子】