任期満了に伴う宮崎県知事選が8日に告示される。12年ぶりの復帰を狙う元職東国原英夫氏(65)は7日、延岡市で決起集会を開いた。4選を目指す現職河野俊嗣氏(58)、政治団体代表「スーパークレイジー君」(本名・西本誠)氏(36)の無所属計3人が立候補を予定している。投開票は25日。

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東国原氏は白いマスクをし、作業服にオレンジのダウンコートというラフな姿。約260人集まった支援者の間をぬうようにして求められる握手にこたえながら登壇した。

宮崎市で出馬宣言をしたのは8月17日。12年ぶりの県知事復帰に向けて「全身全霊、故郷の宮崎県のために命をささげるつもりで、もう1度、お力をいただきたい」と決意を語った。

この会見からコツコツと県内のすべての市町村を周り続け、白かった肌は浅黒くなった。この日の決起集会では「県内各所を回って、この知事選でみなさん何を求めていらっしゃるか、それを聞いて回った」と語った。最も多かったのは「なぜ1期で県知事を辞めたのか」ということだった。

1期で辞する決意を固めたのは、2010年に家畜の疫病の口蹄(こうてい)疫が県内で感染し始めたころ。牛の殺処分が実施され、その対応の責任を取る形で2期目を断念した。「みなさんに分かっていただくまで話し続けるしかない。日本一魅力のある宮崎県にするために粉骨砕身頑張って行きたい」と言葉に力を込めた。高い知名度を生かし、再び宮崎県産品のトップセールスマンとして奔走すると強調した。【寺沢卓】

○…河野氏は8日に県北部から動きだす。知事に就任した10年に家畜の疫病、口蹄疫が発生し29万7808頭の家畜の殺処分をすることなった。陣営広報は「その思いを忘れてはいけないと川南町の種雄牛の慰霊碑で手を合わせる予定」と話した。スーパークレイジー君氏は「人口増につながる子育て支援でアピールする」と訴えた。立候補を予定していた横峯良郎氏は6日に出馬断念を発表している。