将棋のアマチュア強豪、小山怜央さん(29)が合格まであと1勝とした、プロ棋士編入試験5番勝負第3局の狩山幹生四段(21)戦が20日、大阪市「関西将棋会館」で行われた。

午前10時から始まった対局は、午後4時42分、165手で先手の狩山が勝った。対戦成績2勝1敗となった小山アマの合格は、来月に予定されている第4局の横山友紀四段(22)戦以降に持ち越された。

勝った狩山は、昨年行われた里見香奈女流5冠(白玲・清麗・女流王座・女流王位・倉敷藤花=30)の第3局でも登場して勝っている。今回は、昨年11月の第1局で徳田拳士四段(25)、同12月の第2局で岡部怜央四段(23)と続けて黒星を喫した後の登板となった。

受け将棋が身上で、押すと思えば引き、引いたと思えば押してくる「狩山ワールド」を展開する。独自の棋風で終盤、一気に差をつけて小山アマを押し切った。「強いのはわかっていたので、挑戦する気持ちでぶつかりました」と、終局後に話していた。