昨年7月の初当選から1度も国会に登院せず、「議場での陳謝」の懲罰処分が下されたNHK党のガーシー(東谷義和氏)参院議員(比例代表)が6日、自身のインスタグラムで滞在中のアラブ首長国連邦(UAE)のドバイからトルコ・イスタンブールに到着し、地震支援のため、被災地入りすると明かした。空港でベンツの大型ワンボックス車2台にスタッフやガイドらが同乗し、支援物資を購入して被災地に到着したと思われる映像を投稿した。

ガーシー氏は8日の参院本会議に初登院して「議場での陳謝」を行うことを2月27日に正式表明した。トルコ南部の被災地までは陸路で1000キロ以上あり、地震の影響で交通網は完全には復旧していない状況とみられる。映像で、ガーシー氏はハタイという場所にいるとしている。ハタイ県はトルコ南部に位置し、シリアとの国境に接する被害の大きかった県。関係者によると「11時間以上、車で移動して被災地入りした」という情報もある。被災地からとんぼ返りしたとしても、イスタンブールから日本へは直行便で約11時間を要するため、支援活動などを行った場合、8日までに帰国できない可能性がある。

ガーシー氏は参院本会議場で陳謝文を読み上げることを求められている。帰国できない場合には、改めて懲罰処分を検討されることは回避できない。再度、懲罰委員会で最も重い処分で議員の身分を失う「除名」が検討される方向で、今後の動向は不透明なままだ。【大上悟】