れいわ新選組は28日、2023年度予算案の採決が行われた参院本会議の投票の際、山本太郎参院議員らが「牛歩戦術」で反対の意を示した。尾辻秀久議長が指示した「制限時間」内に投票しなかったため、山本氏と、山本氏の後に待機していた木村瑛子参院議員の投票は認められなかった。 山本氏は、投票箱が置いてある演壇手前の階段で、他の与野党議員が投票を行う中、「牛歩」を続けた。尾辻参院議長は再三「速やかに投票を願います」と呼びかけたが山本氏は応じず、最終的に「2分以内」の投票を命じられた。

山本氏はギリギリに反対票の札を事務方に手渡そうとしたが、その直前に尾辻議長が「制限時間に達しました。投票票箱、閉鎖!」と宣言。山本氏は演壇上で、尾辻氏の許可を得ないまま「酪農家を殺す予算、農家を守らない予算、30年の不況でも人々を救わない予算」などと持論を叫び続け、「反対だ!」と反対の意を表明。反対票を机の上に置いたが、事務方には受け取ってもらえなかった。

尾辻氏に「議員の降壇を命じます」と命じられた山本氏と木村氏は従い、演壇を降りた。

れいわの参院議員5議員のうち、大島九州男、舩後靖彦、天畠大輔の3議員は、時間内に反対票を投じた。2023年度予算案はこの後、与党などの賛成多数で可決、成立した。

れいわでは2月28日に行われた衆議院本会議での予算案採決時にも、共同代表を務める櫛渕万里、大石晃子両衆院議員が牛歩を行った。大石氏は、制限時間内に投票しなかったとして「棄権」の扱いになった。