3月28日に亡くなった音楽家坂本龍一さんと同じ小学校、中学校、高校の出身で、長年にわたり親交を続けた自民党の元衆院議員の塩崎恭久氏(72)は、自身のツイッターで、坂本さんを追悼した。

「坂本龍一君が亡くなった。中学では私がブラスバンド部長、彼が新人。新宿高校時代は誰よりも長い時間を共にした。音楽を教えてもらい、映画、文学、哲学、政治など限りなく議論、夜を徹して語り合った。彼のあの音楽を聞けなくなる事、寂しい。辛い闘病から解放され、安らかに眠ってくれ。また会おう」と悼んだ。

年齢は塩崎氏が1つ上だが、高校時代に1年間、米国留学したため、帰国後に坂本さんと同級生になった。新宿高時代には坂本さん、フリーライター馬場憲治氏と3人で、制服、制帽や通信簿の廃止などを求めて、校長室を占拠したこともあった。

塩崎氏は日本銀行勤務を経て国会議員になり、官房長官など要職を歴任。坂本さんは音楽家として世界で活躍する立場になったが、親交は続いた。

塩崎氏は以前のインタビューで、日銀勤務時代の1980年に留学先の米国で、YMOのメンバーとして活躍していた坂本さんのポスターを大学の生協で見た時の思いを吐露したことがある。「親友の目覚ましい活躍を目の当たりにしてうれしい半面、焦った」と、世界に羽ばたいていく同級生に抱いた率直な思いを語っていた。

塩崎氏は衆院で8回、参院で1回当選。2021年10月の前回衆院選に出馬せず、政界を引退した。