今度は現職総理が標的にされた。15日午前11時25分ごろ、衆院和歌山1区補選(23日投開票)の応援で和歌山市の雑賀崎漁港を訪れていた岸田文雄首相に向け、男が筒状のものを投げつけ、1本が爆発した。男は威力業務妨害容疑で現行犯逮捕された。首相にけがはなかったが、爆発は聴衆の面前で起き、現場は大混乱した。昨年7月、安倍晋三元首相が遊説中に銃撃され死去した事件を機に要人警護は強化されたはずが「教訓」は生かされず、5月のG7サミットを前に大きな不安を残した。
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岸田首相の演説会場で起きた事件で爆発した筒状のものについて、銃器評論家の津田哲也さんは「手製のパイプ爆弾だろう」とみている。威力については、映像で見る限りの音の大きさや白煙の量から「火薬の量は少なかったと思う」。
一般的なパイプ爆弾の作り方の難易度については「銃は弾を飛ばしたり、強度も必要だが、それよりも簡単に作ることができる」とした。今回、投げられてから爆発まで数十秒のタイムラグがあったことについては、一般的には「遠隔操作で爆発させた可能性もある」とも指摘した。過去には、クギや金属片などを入れて殺傷能力を高めた事例も多い。今回の爆発物がどのような性能、構造だったのか、今後の捜査が注目される。

