長野県中野市で男が猟銃を発砲するなどし、警察官ら4人が死亡した事件で、殺人容疑で逮捕された青木政憲容疑者(31)の父親で、同市議会の青木正道議長(57)が26日、議員を辞職した。同市が「中野市議会議員 青木正道氏から、議員辞職願が提出され、2023年5月26日、地方自治法第126条ただし書きの規定により、副議長が許可しました」と発表した。

同市は同時にHPに宮島包義副議長のコメントも掲載。「まずは、亡くなられた皆さまのご冥福をお祈り申し上げます。市民の負託をうけた議員として、また、市議会の議長という重責を担う立場でありながら、ご家庭のこととはいえ、このような事態をまねいたことは、誠に残念であります。市民をはじめ多くの皆さまにご不安とご心配をおかけしましたことについて、議会の代表として深くお詫び申し上げます」としている。

正道さんは当選3期目で、昨年から議長を務めていた。地元で13代続く果樹農園を継ぎ、市議の活動とともに、19年には自社生産の完熟果実を加工販売するジェラート店「Gelateria Frutti(ジェラテリア・フルッティ)」を長野・旧軽井沢に開店。22年には中野市内に2店舗目を展開し、市のふるさと納税返礼品に採用されるなどしていた。長男の政憲容疑者も、店舗や農園「マサノリ園」の運営に携わっていたともいわれる。