自民党は28日、党本部で次期衆院選の公認候補者となる支部長の選任会議を開き、最後まで残っていた神奈川4区について、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が指摘された山本朋広元防衛副大臣(48)を選任することを、正式に決めた。

山本氏をめぐっては、旧統一教会トップの韓鶴子総裁を「マザームーン」と呼ぶ様子が報じられ強い批判を受けた経緯があり、支部長にふさわしいかどうかも含めて選任の是非をめぐり手続きが遅れていた。自民党神奈川県連は今月19日、山本氏を4区の支部長に選任した上で、党本部に上申。党本部の判断が注目されていた。

関係者によると、山本氏は今後、教団側とは関係を持たないとした誓約書を県連に提出したという。

山本氏は12年衆院選以降、4度、同区に立候補し、いずれも小選挙区で敗れ、比例南関東ブロックで復活当選している。次期衆院選では比例との重複立候補は辞退する意向を示している。山本氏の選任が決まったことで、自民党は衆院小選挙区定数「10増10減」の対象となる15都県での選任作業を終了した。

神奈川では、山本氏と同様に旧統一教会との接点が指摘され、昨年、経済再生相を事実上更迭された山際大志郎衆院議員が6月、神奈川18区の支部長に選ばれた。県連は教団側との関係を絶つことを確認したためとしていた。