日大アメリカンフットボール部をめぐる違法薬物事件で、大学の対応をめぐり批判が高まっているとして、林真理子理事長が沢田康広副学長に辞任するよう求めていたことが18日、分かった。関係者によると、沢田氏側は一連の事件の対応は学長を通じて林氏に状況を伝えるようにしており、独断ではないとして、辞任を求める理由に合理性がないと主張している。

日大の広報は取材に沢田氏の進退について「林理事長や執行部は、沢田副学長ご自身でご判断いただくよう検討を促したことはあるものの、それ以上のものではありません」と説明。両者の会話は「厳しい世論のご批判を受け、大学としての対応を検討する中で交わされたもの」とした。

日大は8月8日の会見で事件の経緯を説明。アメフト部の寮で大麻のような不審物を発見も警視庁への報告が12日後だった対応をめぐり、批判の声が相次いでいた。沢田氏はこの会見で「本人のヒアリングをしたが、まだ自首できる状態ではないという判断に至った。(植物片などを)大学本部に持ち帰り、私の責任の下で保管した」と説明していた。

沢田氏は東京地方検察庁総務部の副部長、宇都宮地方検察庁の次席検事を歴任した「ヤメ検」で、8月の会見では「パケ」や「ブツ」といった薬物犯罪の専門用語を多用して質疑に応じていた。また競技スポーツ担当でもある沢田氏は同じ会見で、アメフト部の存続について「仮定の話で分からないが、もし(逮捕者が)複数ということであれば(存続可否を)考えなければならない」との認識を示していた。

文科省は8月中旬に日大に対して警察への通報が遅れた経緯などを、第三者を含めた検証委員会を設置して詳細に調べることを要請。伝達や意思決定の在り方に問題があり、日大が調査して説明する必要があると判断していた。

日大アメフト部をめぐっては、16日に2人目の部員が逮捕された。部が昨年の10月に行った独自調査で卒業生など約20人に大麻使用の疑いが生じていたことが判明している。