熱狂的な阪神ファンで知られる推理小説作家の有栖川有栖氏(64)は、38年ぶりの日本一から一夜明けた6日早朝にスポーツ紙を爆買いしたことを自身のX(旧ツイッター)でつぶやいた。

有栖川氏は興奮冷めやらぬ状態だったのか、コンビニに走った当時を小説風な書き出しで「まだ空が真っ暗な午前5時過ぎに、ちょっと仕事の手を止めてコンビニで買い込んできました。」と、日刊スポーツなど在京5紙のスポーツ新聞の1面を扇形に重ねた写真とともに掲載した。

こらえ切れなかったのか「読んでしまう。仕事に戻れん。(有栖川)」といつものように最後にクレジット(署名)を刻んだ。

有栖川氏は第6戦(4日)の試合開始前の午後6時にも投稿していて「濱地シリーズの新作短編を書き上げたので、タイガースの日本一を見届ける用意はできました。」と心霊探偵・濱地健三郎を主人公した新作を書き上げ、テレビ画面越しの臨戦態勢を整えていた。

さらに5日の最終第7戦も途中経過をXで実況する熱の入りようで「仕事の鬼なので、テレビ観戦しながらも執筆していました。ノイジーが先制3ランを打った時に書いていた文章は忘れません。何の変哲もないシーンですが、雑誌掲載時はそこだけゴチック体にしたい。」としており、新作で文脈と関係ない場面で字体が太くなっているのは阪神優勝の瞬間を示すことになりそうだ。

また、一緒に観戦していた夫人についても「昨日の妻『ハラハラして、しんどい。もう来年はリーグ優勝しなくてもいい』 現在の妻『来年も日本一シリーズに!』」と夫婦漫才のような様子を再現していた。

また日本一決定後には、作家仲間の綾辻行人氏から「阪神タイガース勝利、おめでとうございます・・・有栖さんへ。トラキチより。」とのメッセージも舞い込んでいた。