日大が違法薬物問題を受けて、アメリカンフットボール部の廃部方針を決めたことが明らかになったことを受け、元AERA編集長でジャーナリストの浜田敬子氏は29日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、大学側の対応が今回の薬物問題とは無関係の学生たちに影響したのではないかとの認識を示した。

浜田氏は「部内でどれくらい、大麻の使用かまん延していたのか、捜査が継続中なので分からない」と断った上で「あまりに広い範囲で(アメフト部員が)使用していることが捜査で分かったから廃部にするのか。(それとも)大学側がガバナンス不全でお家騒動みたいになっていて、そちらが原因としたら、学生たちは犠牲になった感じがする」と指摘。「昨年秋に告発があった時に警察に通報して捜査を受け入れていたら、(薬物を)使用していなかった学生たちは廃部を免れたかもしれない。その意味においては、日大側の対応のまずさの方が子どもたちに影響している」との見方を示した。

「リディラバ」代表の安部敏樹氏は「(日大は)アメフト界では大きな存在だが、大学側に自浄作用がなかったことがこの件で明らかになった。自浄作用がない以上は、やむなしというところではないか」と指摘した。

元テレビ朝日社員の玉川徹氏は「(10月に公表された第3者委員会の)調査報告書の中にも(部内で大麻が)まん延していたのではないかという内容も、もともとあった。学生が、例えば家とかで個人で使っていたことではなく、寮の中でのこと。寮自体が犯罪の温床になっていたということなら、廃部が俎上(そじょう)に上がるのは、仕方ないことではないか」と指摘。「さらにいうと(日大は)教育機関ですから」とも述べた。

日大アメフト部では、3年生部員(21)が今年8月、麻薬取締法違反罪で起訴された。10月には、4年生部員(21)が麻薬特例法違反容疑で逮捕、略式起訴されて罰金30万円を納付した。今月27日には、麻薬特例法違反の疑いで新たに3年生部員を逮捕したばかり。