将棋の第38期竜王戦7番勝負で5連覇を達成し、竜王5期獲得により、自身3つ目の「永世称号」を獲得した藤井聡太竜王(名人、王位、棋聖、棋王、王将=23)が14日、第4局が行われた京都市内で一夜明けの心境を語った。
史上3人目の永世竜王に「すごく光栄に思う。今後、棋士人生の全体を振り返ったときに、1つの形に残る結果でもあるのかなと思う」と喜びを語った。
3つ以上の永世称号を得たのは最多7冠の羽生善治九段、5冠の故大山康晴15世名人、5冠の中原16世名人のみ。史上最年少、史上4人目の永世3冠はレジェンドたちと記録上では肩を並べた。
「歴史に名を残された棋士の方ばかり。そこに加わることができるのは名誉があることかなと思う。永世称号は長く活躍しないと目指せない。現状で満足することなく、これからもより上を目指してがんばっていかなければいけない。身の引き締まる思いです」
会見では「永世竜王」の揮毫(きごう)とともに「不抜」を披露した。
言葉に込めた思いについて「意志が固くて動じないという意味で、これからも実力を高めていく大きな目標をしっかりと持ち続けていきたい」と説明した。
対局中の心構えへの思いも込めた。「少し、局面が苦しくなってしまったり、読みにない手を指されてしまったりしたとき、動揺してしまうこともある。心の揺れを少しずつでも減らして、集中して盤上に向かっていきたい」と明かした。
7冠を保持して25年をスタートしたが、今年9~10月の王座戦では同学年の伊藤匠叡王に敗れ、昨年の叡王戦に続き、2度目の失冠を経験した。
25年は巻き返して全8冠復帰を目指すことになる。
伊藤が保持する叡王、王座へ挑戦者になる戦いも始まる。「タイトル戦への挑戦を目指したいという気持ちがある。トーナメントになるので1戦1戦を大事に戦いたい」と意気込んだ。 日本中央競馬会(JRA)の競馬場で将棋の公式戦が開催されるのは初めてだった。本番前には京都競馬場を見学し、競走馬の迫力に驚いた。来年は午(うま)年で、藤井は年男になる。
25年は「競走馬のように全力疾走したい」と意気込んだ。

