藤井聡太王将(竜王・名人・王位・棋聖・棋王=23)に永瀬拓矢九段(33)が2期連続で挑戦する将棋のALSOK杯第75期王将戦7番勝負が11、12の両日、静岡県掛川市「掛川城二の丸茶室」で行われ、先手の永瀬が藤井を下し、開幕白星発進した。永瀬は王将初奪取を狙う。藤井は防衛&5連覇を目指す。第2局は24、25日、京都市「伏見稲荷大社」で行われる。
振り駒で先手となった永瀬は戦型を角換わりに誘導し、先に仕掛けた。藤井が受け、永瀬が積極的に攻めた。両者とも1歩も譲らない大熱戦。これまで藤井とのタイトル戦では、リードを奪いながらも終盤に逆転負けすることが多かった。この日も難解な終盤で相手の逆襲に遭い、一時は形勢を逆転されたが、持ち味である相手に有効な攻めがなくなるまで受け続ける「負けない将棋」で粘り、再逆転した。
永瀬は激しい終盤戦に「少し自信のない局面もあった。一手一手が自信がない展開が続いていた」と振り返った。7番勝負のタイトル戦で第1局を勝利したのは自身初めて。「引き続き、がんばりたい」と気を引き締めた。
藤井とのタイトル戦での激突は過去6度あるが、全敗。ただ、昨年の王位戦7番勝負では3連敗後に2勝を返した。藤井が2日制のタイトル戦で連敗したのは17度目の登場で初めてだった。リベンジを期した王将戦では挑戦者決定リーグを6戦全勝で制し、2期連続の挑戦権を獲得した。
「軍曹」の異名を持つ永瀬は10歳年下の藤井とは17年からVS(ブイエス=1対1の練習対局)を行う研究パートナー。お互いの手の内は知り尽くしている。勢いに乗った「軍曹」は第2局に向け「先後も決まったので精いっぱい、準備をしたい」と意気込んだ。

