<1>77年春・テンポイント

テンポイント(1977年4月29日撮影)
テンポイント(1977年4月29日撮影)

1983年(昭58)までは春と秋の年2回開催だった京都記念。77年春は、あの「流星の貴公子」が再飛躍のきっかけをつかんだレースになった。テンポイント。クラシックを“完走”した前年の76年は皐月賞2着、ダービー7着、菊花賞2着とタイトルを逃し、有馬記念でもトウショウボーイの2着に敗れた。

年が明けて迎えた77年初戦の京都記念・春(2月13日)。レースは1歳年上のホシバージとの接戦になったが、テンポイントが首差で制して1番人気の支持に応えた。

その後、テンポイントは鳴尾記念、天皇賞・春と連勝。古馬の頂点に立った。


<2>94年・ビワハヤヒデ

第87回京都記念 1着ビワハヤヒデ(1994年2月13日撮影)
第87回京都記念 1着ビワハヤヒデ(1994年2月13日撮影)

古馬になったビワハヤヒデが圧倒的存在感を見せたのが、94年京都記念だった。前年の菊花賞を5馬身差で圧勝して悲願のG1初制覇。続く有馬記念は、1年ぶりに出走したトウカイテイオーの激走に屈して2着に敗れたが、年が明けて迎えた京都記念で強さを誇示する。単勝1・2倍の圧倒的1番人気に推されると、レースは2番手から悠々と運んで、直線は後続を突き放す一方。2着に7馬身差は、自身重賞での最大着差勝利となった(新馬戦では大差勝ちしている)。


<3>95年・ワコーチカコ

第88回京都記念 1着ワコーチカコ(1995年2月12日撮影)
第88回京都記念 1着ワコーチカコ(1995年2月12日撮影)

牝馬として15年ぶりに京都記念を制したのがワコーチカコだ。鞍上は、短期免許で来日していたオリビエ・ペリエ騎手。フランスの名手に導かれたワコーチカコは、2分11秒8のレコードで優勝。ライスシャワー、チョウカイキャロルのG1馬を脇役に回した。