昨年12月6日に水沢8Rで地方通算1000勝を達成した岩手の高橋悠里騎手(35)。記念写真には05年4月デビューの同期で川崎の町田直希騎手(34)…ではなく、1年先輩の高松騎手が町田騎手の黄一色の勝負服を着て写っていた。

この勝負服は高橋騎手が韓国で着ていたもの。騎手服の登録が必要だった15年のソウル遠征時、たすきが認められず、自分の勝負服とは違うデザインを申請。だが、遠征直前になって過去に類似の騎手がいたとの理由で却下。別のデザインを申請しても勝負服の製作が騎乗開始に間に合わないとも言われ、それならばと黄一色を申請。町田騎手から勝負服を分けてもらったという。同期のおかげで予定通りに遠征できた。

高橋騎手の大台達成に町田騎手は「これで現役の同期はみんな1000勝。なかなかできないですから。よかったです。僕も励みになります」。岩手の山本聡哉騎手(35)、北海道の桑村真明騎手(35)、そして町田騎手に続いた高橋騎手は「みんなに祝福されて、自信になりますね。この仕事をしていてよかった。ここまで勝たせてくれた馬たちに感謝です」。デビュー当時は考えてもいなかったという1000勝騎手に仲間入りした。【牛山基康】