第2章はここからだ-。新種牡馬コントレイルの初年度産駒が2頭ダービーに参戦(コンジェスタス、ゴーイントゥスカイ)する。「ケイバラプソディー~楽しい競馬~」は、深田雄智記者(24)が福永祐一調教師(49)に取材した。種牡馬として奮闘するかつての主戦への思いや、産駒の傾向に対する考えはファン必見の内容である。

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決して忘れない。無観客で行われた20年のダービー。単勝オッズ1・4倍の断然人気に支持されたコントレイルと福永祐一騎手。「直線の手応えは、今でも鮮明に覚えている」としびれる手応えで、2着に3馬身差の完勝。父ディープインパクト同様、3枠5番から無敗で2冠を達成した。秋には菊花賞を制覇。史上初の親子で無敗の3冠馬が誕生した。

20年ダービーをコントレイルで制した福永祐一騎手は無観客のスタンドに一礼する
20年ダービーをコントレイルで制した福永祐一騎手は無観客のスタンドに一礼する

種牡馬となったコントレイルは、当然大きな期待をかけられた。1年目の種付け料は1200万円(現在は1800万円)で、国内外のG1牝馬や良血馬など193頭と交配。セリでは億超えする産駒も現れた。しかし2歳戦では、2勝馬が1頭のみと期待を下回る結果に。思ったより走らない? と裏切られた気分になったファンも多いだろう。トレセン関係者からもネガティブな声が聞かれ、かくいう記者もその声は正しいと思った。

しかし年が明けダービートライアルが始まると、その声はやんだように思う。青葉賞をゴーイントゥスカイが、京都新聞杯をコンジェスタスが勝利。世代の頂点を決める大舞台に駒を進めてきた。福永師は「本当にすごい。トライアルを勝って出るのに価値がある。良いスタートを切れたね」と声高に話した。

そんな師からコントレイルに関する耳寄りな話を聞いた。先述のダービー時点ではまだ体が完成しておらず、一番状態が良かったのは最後の4歳秋シーズンだったという。「JCが一番いい状態だったよね。翌春になっていれば、もっとよくなっていたと思う」とまだ良化の余地があった。その点から考えれば、その血を受け継ぐ産駒たちは長い目で見るべきだろう。

福永祐一調教師(2026年撮影)
福永祐一調教師(2026年撮影)

師は今後、産駒がさらに活躍するとみている。「初年度はいろいろと手探りになる」と傾向を分析。サンプルは少ないものの、ダービーに出走する2頭は前走時で500キロ台と馬格がある。「この時期に動けるようになることや、どういう配合がいいのか、というのも間違いなく生かされるからね」と展望した。

だからこそ、初年度産駒が2頭もダービーに進めたことは、将来へ大きなアピールになる。「ダービーを勝つために“コントレイルの子どもが必要”と思ってもらえる。本当にうれしいこと」。飛行機雲の制覇から6年。子どもたちは父の航跡をなぞり始める。【深田雄智】(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー~楽しい競馬~」)