土曜中山メインの中山グランドJ(J・G1、芝4250メートル、16日)に出走するオジュウチョウサン(牡11、和田正)がレース前日の15日昼、中山競馬場でスクーリングを行った。主戦の石神騎手を背に、40分ほどダクや常歩(なみあし)などを織り交ぜて、入念にコースを下見した。スクーリング中には置き障害を2度飛越。G1・8勝を意味する8個の星があしらわれた最強障害馬のゼッケンが、ふわりと馬体から浮いた。

最強ハードラーの看板を背負って、中山グランドJ7年連続の参戦だ。和田正師も「こちらも気をつけてけがのないようにやっていますが、馬もよく応えてくれていると思います」と敬意を払う。昨年こそ5着に終わったが、16~20年まで5連覇を達成。そして、昨年末の中山大障害での復活Vと、11歳を迎えても一線級の実力を保っている。22年の初戦となった阪神スプリングJは他馬より2キロ重い62キロの重量も影響して3着に終わったが、中間は疲労を抜きつつ大一番に向けて体調を整えてきた。

和田正師は「ずいぶん、気合が入っているなという感じですね。あまり体力を使いすぎないように抑えて、コースを1周回ってきました。オーバーワークにならないように調整ができたと思います。ダメージが出なければいいなとは思いますが、今のところは大丈夫ではないかと思います。中身とか筋肉の感じは、最近の中では張りはある方だと思いますし、いい状態で明日を迎えられるといいなと思います」と6度目の優勝に向けて意気込みを語った。

11歳でのJRA重賞制覇となれば、日本馬としては史上初(05~07年に10~12歳で中山GJ3連覇達成のカラジはオーストラリア所属馬)。注目の一戦は16日の15時40分にゲートが開く。