川崎の山林堂信彦騎手(43)が30日、タレントの矢部美穂(44)と26日に結婚したことが分かった。

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19年10月20日、盛岡競馬場で行われたOROターフスプリント。地方競馬の芝短距離チャンピオン決定戦で、川崎所属の山林堂騎手が初めて重賞のタイトルを手にした。騎乗したエイシンテキサスは名古屋所属。主戦騎手の負傷により、縁あって依頼された“代打騎乗”だった。

翌日、川崎競馬場で感想を聞いた。「昨日、思ったんですけど、重賞だからとか、そういう気持ちではなかったんですよね。この馬を上手に乗るにはどう乗ればいいのかとか、そういうプレッシャーで…」。乗り難しい馬を乗りこなす手腕を買われての依頼が多い。この年の1月、6年2カ月ぶりの重賞騎乗となった船橋記念では主戦を務めるビヨンドボーダーズを2着に導いているが、同馬もそんな1頭。実直に貫いてきた職人気質が、デビュー23年目での初重賞制覇につながったのだと思った。【南関競馬担当=牛山基康】

◆山林堂信彦(さんりんどう・のぶひこ) 1978年(昭53)8月10日、神奈川県生まれ。97年4月19日デビュー、同年7月5日初勝利。地方通算4400戦206勝(30日現在)。重賞は19年盛岡のOROターフスプリント(M2)の1勝。神奈川県騎手会所属。勝負服は銅白・桃山形一文字、そで青。「山林堂」という名字のルーツは福島・二本松市。