関東の名手、五十嵐雄祐騎手(38)は先週2勝を挙げ、障害競走の通算勝利数が歴代単独9位の147勝となった。土曜阪神1Rで6番人気サンティーニを勝利へ導くと、同4Rの6番人気ファイナルマズルで3着。日曜の東京ではニシノデイジーで単勝1・7倍の断然人気に応えた。今年ここまで7勝。「昨年の数字(6勝)を超えたし、いいペースで勝たせてもらってます。勝とう、勝とうとは思わずに、まずはいい騎乗をすることが大事。レースで勝てたときに『ああ、いい騎乗ができたんだ』って思うようにしています」と笑顔で話す。

今週の東京ジャンプS(J・G3、芝3110メートル、25日)はエコロドリーム(牡6、岩戸)とコンビを組む。「前走の京都ハイジャンプに比べ、メンバーがそろったし、どの馬も手ごわいと思います。エイシンクリックはもちろんですが、ほとんどの馬がオープンで勝っている。エコロドリームはまだオープンで勝っていませんし、挑戦者の立場でどこまでやれるかだと思います。前走の距離(3900メートル)で折り合うことができたのは良かったし、いい競馬をしたいですね」。柔和な表情と優しい口調の一方で、レースではシビアな立ち回りを見せる名手。土曜の東京もその手綱さばきに期待したい。