6番人気ベレヌス(牡5、杉山晴)が、デビュー21戦目で待望の重賞初制覇を飾った。外枠から積極的に先手をとり、2着カテドラルを半馬身差で振り切った。勝ち時計は1分45秒9。5年目の西村淳也騎手(22)は、昨年金鯱賞ギベオン以来の重賞2勝目となった。

史上初の重賞初騎乗から連勝を狙った今村聖奈騎手(18=寺島)のカデナ(牡8、中竹)は6着だった。

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注目ルーキー、今村騎手騎乗のカデナは6着。史上初のJRA重賞初騎乗からの2連勝はならなかったが、見せ場十分のレースだった。

腹をくくって末脚勝負。道中は最後方でも焦らず脚をためた。4角付近から進出開始、勢いよく外を回りGOサインを送る。懸命にステッキを入れると、57・5キロを背負いながらも上がり最速タイの33秒9をマーク。先行馬を次々かわして押し上げた。「たくさんジョッキーがいる中で、トップハンデの馬を依頼していただいた。オーナー、関係者の皆様に感謝しています。結果で恩返しできず申し訳なく思っています。馬は精いっぱい頑張ってくれました」とねぎらった。

今村騎手の2度目の重賞挑戦は終わったが、31日のアイビスSD(G3、芝直線1000メートル、新潟)では、オヌシナニモノ(牡5、高橋忠)とコンビを組む。藤田菜七子騎手(24=根本)はスティクスで参戦予定。今週末は女性ジョッキー対決で盛り上がりそうだ。【網孝広】