新星の誕生だ! 4番人気ロンドンプラン(牡、宮本)が、2戦2勝で重賞初制覇を飾った。最後方から豪快な末脚で差し切った。

松山弘平騎手(32)は小倉記念マリアエレーナに続く今年重賞6勝目。新種牡馬グレーターロンドン産駒は、重賞初出走で初制覇となった。

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目の覚めるような末脚だった。ロンドンプランは500キロ近い大きな体を躍動させた。大きく出遅れて最後方からの競馬。スプリント戦では致命的か…。誰もがそう思ったが、直線で外に持ち出すと、上がり最速33秒1の豪脚で他の12頭を置き去りにした。これには松山騎手も「すごい末脚でした。乗り味がいいですし、まだまだ良くなってくれると思います」と目を細めた。

レース直前には蹄鉄(ていてつ)を打ち替えるアクシデントがあった。「そこで苦しがるところがありましたし、その分ゲートも苦しくなって出られませんでした」。大幅なロスを帳消しにするほどの圧倒的な能力。「精神的な幼さはありますが、それを覆す末脚を発揮してくれました。馬がしっかり走ってくれました」と相棒をねぎらった。

これで無傷の2連勝。新種牡馬グレーターロンドンの産駒で「新星」が誕生した。今後は未定だが「距離が延びても大丈夫だと思います」と鞍上が言えば、宮本師も「今日の競馬を見てもスピード一辺倒の馬ではないし、マイルくらいまでは持ってくれないかなと期待している」。自慢の末脚を武器にさらなる大舞台へと駆け上がる。【藤本真育】

◆ロンドンプラン ▽父 グレーターロンドン▽母 パッションローズ(アフリート)▽牡2▽馬主 下河辺隆行▽調教師 宮本博(栗東)▽生産者 下河辺牧場(北海道日高町)▽戦績2戦2勝▽総収得賞金3847万6000円▽馬名の由来 ロンドンの都市計画