日本ダービー馬ドウデュース(牡3、友道)が、凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)への前哨戦を4着で終えた。日本から駆けつけた主戦の武豊騎手(53)を背に、本番と同じ舞台で海外デビューを迎えたが、勝利には届かなかった。道中は悠然と最後方に控えた。最後の直線に向いて大外に持ち出されると、馬なりで加速。そのまま前を抜き去るかと思われたが、途中から伸びが鈍った。

ただ、陣営が当初から「調教代わり」と位置づけていた前哨戦。友道師は「1回ロンシャンの馬場を経験できて良かったと思います。(ジョッキーは)結構、下を気にしているところがあったと言っているので。1回使って次は変わってくると思う」と前を向いた。今回を使った上昇度に期待して、本番での巻き返しを図る。

ダービー後は放牧先から、7月末に栗東へ帰厩。8月24日には武豊騎手で追い切った。「春よりも走るリズムが良くなって、ピッチ走法だけど迫力が出た。筋肉にメリハリがついた」と友道師が成長ぶりを口にすれば、鞍上も「すごくいい動きでした。うれしくなるような走り」と感嘆。順調に調整を積んできた。今月2日に無事、フランスへ到着。ヴィクトワールピサやキズナなどを受け入れた名門パスカル・バリー厩舎に滞在し、凱旋門賞の前哨戦へ備えてきた。

本番と同じ舞台の一戦で勝つことはできなかったが、本来は“たたき良化型”だ。今春も弥生賞2着、皐月賞3着から、ダービーで鋭い末脚を駆使して1着をつかんだ。今回については陣営も当初から「調教代わり」と位置づけていた。

馬場への経験値も積み、現地で1度使った効果は大きいはず。中2週で挑む大一番では、さらなる強豪も集まってくるが、巻き返しへの期待は膨らむ。日本競馬界の悲願達成へ、次こそ本来の走りを見せる。