王者クロワデュノール(牡4、斉藤崇)が史上初の春古馬3冠制覇へ正念場を迎えた。グランプリ宝塚記念(G1、芝2200メートル、14日=阪神)に向けて10日、栗東で注目の追い切りに臨んだ。約2カ月半でG1・3連戦というハードな日程だけに、仕上げも簡単ではない。調教を深掘りする「追い切りの番人」を務めた大阪本紙の太田尚樹記者は、現時点の状態について「ジャパンC以上、天皇賞・春未満」の評価を下した。
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間に合った。端的に表現すれば、そんな印象だ。
数字やパフォーマンスだけを見れば、何ら不安は感じない。ただ、過去と比べると、物足りなさも感じてしまう。G1・4勝の王者クロワデュノールへの期待の裏返しともいえる。
注目の最終追い切りは前走と同じ状況で行われた。団野騎手を背にCウッドでオープン馬グロリアラウスを追走し、内から馬なりで併入。タイムも天皇賞・春が6ハロン82秒7-11秒3、今回が同82秒6-11秒2とほぼ一致した。
しかし、斉藤崇師の見解は異なる。前走については「状態は良かった。9割か9割5分。(昨年の)ダービーも良かったけど、それと同じぐらい」と評していたが…。
「ようやくこれで走れるところぐらいまできたかなというような感じ。ちょっとまだ物足りないところはいっぱいあるので、あと3日でどう変わってくるか」
たしかに、比較して精査すれば違いはある。6週間前はラスト1ハロン付近でうなるように並びかけ、いったん前へ出てから併走相手に追いつかせて併入。今週は最後まで前には出ずゴール地点で追いついた。
約2カ月半でG1・3連戦となるが、その要因は疲労ではないという。
「さすがに走り切った後は疲れていたけど、次の日からはいつも通りという感じだった」
中5週のうち2週間の放牧を経て先月20日に帰厩した。体重も530キロ台(前走出走時514キロ)まで増えたという。ただ、十分に回復期間をとれた一方で、先週の段階においてトレーナーは「まだ重たい。緩んじゃったなという感じ」とも指摘している。おそらく、その影響もまだ残っているのだろう。
レース4日前まで出否を保留したジャパンC(4着)ほどではない。誰よりも追い切りに乗ってきた団野騎手からも「今日の感じなら大丈夫かな」と聞いた。それでも、少なくとも現時点では、天皇賞・春の出来には達していないように感じる。斉藤崇師は「あと3日でなんとかもっといい状態にもっていけるように、頑張っていきながら競馬の日を迎えたい」と誓った。直前の微調整も含めて注視していきたい。

