8日にドンカスター競馬場(英国)の一般戦で復帰したアダイヤー(牡4、C・アップルビー、父フランケル)について、管理するチャーリー・アップルビー師が凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)への参戦する可能性を語った。22日、レーシングポスト電子版が報じている。

モハメド殿下率いる「ゴドルフィン」の所有馬アダイヤーは昨年、英ダービーとキングジョージ6世&クイーンエリザベスSを制覇(同年制覇は父の父ガリレオ以来20年ぶり)。秋の凱旋門賞は逃げる形になり、4着に敗れている。

8日のレースを快勝した後は「英チャンピオンSを走る姿が見たい」と凱旋門賞参戦に消極的なコメントを出したアップルビー師だったが、「具体的に決まったプランはありません。土曜に追い切る予定で、もしその動きが良ければ、月曜の時点で凱旋門賞に(登録を)残して、様子を見たいと思います。最も重要なのは馬場状態を注視することです」と語っている。

昨年のアダイヤーは凱旋門賞4着の後、中12日で英チャンピオンSに出走し、5着。タフな競馬をしたことで、今年は始動戦が大幅に遅れた。「アダイヤーに昨年のような経験をさせたくありません。昨年(の凱旋門賞)は私たちには合っていませんでしたし、非常に試される(馬場)コンディションでした。馬にとって何がベストなのかを考えます。(凱旋門賞には向かわず、英チャンピオンS参戦を決断した)バーイードの関係者はバーイードのためにベストの選択をしました。私たちはアダイヤーのためにそうするだけです。馬場状態が合うレースを選びます。凱旋門賞がそうであれば出走させますし、チャンスをつかめるでしょう。そうでなければ英チャンピオンズデーに行きます」と凱旋門賞参戦はあくまで馬場状態と強調している。

アダイヤーの調子については「彼はドンカスターで復帰し、再びキングコングになった。期待通りです」と大器の復活を確信している。