愛にあふれた1年にする。新成人の永野猛蔵騎手(20=伊藤圭)は半紙いっぱいに「愛」の1文字を書き上げた。

半紙を愛でるように1画ずつ筆を運び、最後は力強くはらった。「とにかくいろんな人に愛される騎手になりたいです。それと、常に愛馬精神を忘れず騎乗したいですね」。愛し、愛され、周囲の信頼を勝ち得ていくと誓った。

丸刈りの愛らしいルックス。実は髪形にも思いを忍ばせる。「通算で100勝するまで伸ばさないと自分の中で決めています」。1年目の21年が29勝、22年は両鎖骨の骨折がありながらも30勝を挙げた。常に目標に前年以上を掲げるが、今年はその中でも41勝以上を意識する。中学3年の春以来、髪形でもおしゃれを楽しむ年を迎えたい。

昨年12月31日の調教騎乗後に地元新潟に帰省し、1日に美浦へとんぼ返り。つかの間を休息をへて、また勝負の日々が始まる。「師匠の伊藤圭三先生は厳しいながらも有力馬を任せてくれたり、常に愛を感じています。3年目。大きいところも勝ちたいですね」。飛躍の1年が待っている。