フランスへの道筋をつくる。サリエラ(牝4、国枝)が目黒記念(G2、芝2500メートル、28日=東京)で重賞初制覇を目指す。4戦3勝と牡馬相手の重賞に入っても戦えそうな素材。この日の最終追い切りでは、末脚強化を思わせる伸びを披露した。

俊敏さに磨きをかけてきた。サリエラが馬場の内めを回って、ウィズグレイス(古馬2勝クラス)のインを加速した。馬なりで計時した時計は5ハロン66秒6-11秒2。ラスト1ハロンは軽々と自己ベスト(同11秒1)に近いタイムをたたき出し、2馬身追走から併入した。

国枝師は「馬なりで楽な手応え。体重も今回は430キロ台になるかな。明らかに実が入ってきた感じ。まだ底を見せていないのでね。暖かくなって体調も良くなったし、距離が延びても大丈夫。この距離なら追走も楽だと思う」と良化を認める。ここまで4戦3勝で、唯一の敗戦はG2ローズS2着。全てのレースで上がり最速マークの末脚を、初距離の2500メートルでも発揮できると信じる。

結果次第では登録のある凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月1日=パリロンシャン)参戦への可能性も増してくる。「うまくいけば、ということになるんじゃないか」と師。試金石の一戦だ。【松田直樹】